フィールドノート:第1週 – 到着
これは「市民たち」の拠点で発見された現地の記録である。名前のない生存者が、新しい世界を探索した際の出来事を記している。彼の素性に関する記録は一切見つかっていない。だが、今あなたはこれらの資料にアクセスできる。森で生き延びる可能性を、大きく高めてくれるかもしれない。 生き延びた。どうにかして、ありえないような状況の中で、生き延びたのだ。 方舟(アーク)にたどり着いた頃には、体力も尽き、空腹に耐え、恐怖でいっぱいだった。だが噂は本当だった——ここには、生存者がいた。まだほんの少し。いくつかのテントと、即席のバリケードがある程度だが、それでも希望の光だった。 新しく来た者の中には、工学の知識を持っている人もいて、補給物資や人員を方舟の上部に運ぶための滑車システムの構想が出ている。突飛なアイデアに聞こえるかもしれない。だが、夜の森の危険さを考えれば、常識外れの策こそが、命を守る唯一の方法かもしれない。 人と共に過ごすのは、奇妙な感覚だ。焚き火を囲み、物語を語り合い、時には次に何をすべきかで言い争う。すべてが壊れやすく、一度の悪い夜で崩れてしまいそうな、そんな不安定さを感じる。団結は力なり。もしかしたら、ここで何かを築けるかもしれない。失いたくない、守るべき「何か」を。
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